土井無限大・DOIムゲンダイアリ―

DOI∞(土井無限大)が思ったことを書くブログ

DOI∞(土井無限大)が「スタートアップ界隈」に出現するようになった理由② ~孫泰蔵さん編~

 

日本に帰ってきてからDOI∞(土井無限大)は、スタートアップ界隈の人たちに以下の質問を送りまくりました。例えば、孫泰蔵さん・伊佐山元さん・岩瀬大輔さん・アンティソンニネンさん・アニスウッザマンさん・木下義彦さん・松山大河さんなどです。

ここでは、一番印象に残った孫泰蔵さんの返信を紹介させて下さい。

 

 

こんにちは! 東京の高校生です!

質問させてください

1.日本からGoogle Apple Microsoft のようなベンチャーから大企業になるような企業をだすために必要なこと 2.起業家になりたい若者を日本でつくるために必要なこと

お願いします!

 

また、孫さんはベンチャー有識者会議にでていらっしゃいますが、そこででた解決策でこの全てが解決すると思いますか?

 

ボクは春休みにスタンフォード大学で1週間、実際の講師の方々に授業をしてもらいました。 また、毎日ホテルからスタンフォードまでの道のりでシリコンバレーからでたベンチャーから大企業になった会社、スタートアップを聞いて 日本は何をやっているんだ と思いました。確かに日本はSony Toyota など誇れる会社はたくさんあります。 しかし、IOT IOH が進んでいく中でITの力はこれからもっと必要になり、国を引っ張っていく企業がたくさん必要になります。だから、その企業が日本からでるために改革をしたいんです。

 といきなり、Facebookメッセンジャーで送らせていただきました。何日も返信がなかったので、この後に3,4回程『お願いします!』って送ってます(笑)

 

そしたら、1週間後位でメッチャ長文で返信が返って来てしかも、泰蔵さんは僕の質問とその答えをFacebookに投稿して頂くことが出来ました。

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この率直で真摯な質問に(これ、答えるの難しいですよね!)、僕は次のようにお答えしました。

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メッセージありがとう。
ちょうど渡米中でお返事が遅くなってごめんなさい。
率直に質問してきた勇気に敬意を表して僕の意見を申し上げますね。

1. 起業家育成の仕組み、イノベーションの源泉となる研究教育機関の存在、それを事業化するベンチャーキャピタルの存在、製品やサービスを世界に発信する英語力、それをとりあげるグローバルに発信力のあるメディアの存在、起業家の挑戦を賞賛する精神文化、など挙げれば枚挙にいとまがないくらい必要なものがあります。

これまでの日本は、上記のようなものの優先順位が高くない経済社会でした。日本においてはイノベーションは大企業が担うことになっており、国を挙げて大企業を優遇するシステムでシリコンバレーとは異なる社会システムだったのです。1990年くらいまではそれがかなり機能していたのですが、最近では陳腐化してあまり機能しなくなってきたため、今後変えていく必要があります。しかし、それは一朝一夕につくり上げることはできませんので、日本を愛するあなたの先輩方がまさにいまひとつずつ整備していこうとしています。

2. これもまたたくさんありますが、ひとつだけ挙げるとすれば、「ロールモデルとなる起業家の存在」だと思います。「ロールモデル」とは、自分にとって、具体的な行動や考え方の模範となる人物のことをいいます。 人は誰でも無意識のうちに「あの人のようになりたい」というロールモデルを選び、その影響を受けながら成長します。そういう存在が身近にたくさんいる状態になれば、若者はどんどん起業するようになるでしょう。
私もそのことをとても痛感しているため、下記にあるようなSLUSH ASIAというイベントでありコミュニティを今年の春に有志のみんなで立ちあげました。

http://toyokeizai.net/articles/-/69833

3. ベンチャー有識者会議などで政府や政治家とも意見交換などを行っていますが、残念ながら(実は「残念ながら」ではなく、それが「当然」なのですが)政治が解決できることは非常に少なく限られています。合意形成や意思決定に時間がかかり、スタートアップのスピードと合わないというのも大きな要因です。民主主義は多くの人に納得感のある政治システムですが、それが民主主義の限界でもあります。

4. 「ITの力はこれからもっと必要になり、国を引っ張っていく企業がたくさん必要になります」←おっしゃるとおりです。そんなことを高校生なのに考えているなんて素晴らしいですね。「その企業が日本からでるために改革」をするにはどういうことをすればいいと思いますか?僕はそれは政治でもなんでもなく、自らがその模範(ロールモデル)となることがいちばんだと思っています。

もしあなたも日本を変えていきたいと思うなら、ぜひ起業家を目指してください。今のうちからいろんなことに着目し世の中を良くするアイデアを考えぬき、そして大人になったら実際に行動を起こしてほしいと思います。それがたとえ成功しなくとも、その挑戦する姿勢がまわりに良い影響を与え、結果的に日本を変えていくことになります。

もちろん、僕自身もめいっぱいがんばっていこうと思っています。あなたのような未来を担う人たちが勇気づけられるように。

お互いがんばりましょう!
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・・・いやあ、書いてて結構汗が出ました。本当にこれで彼の質問の答えになってるだろうか、と何度推敲しても正直自信がありません。もし皆さんの中でなにか良い回答案やご意見、感想などあればぜひ教えてください!

泰蔵さんを始め、ほとんどの返信の内容が『ロールモデルがいない』とのことでした。なので、この当時はVC・経産省など活躍する人たちを応援する職業に憧れがありました。

こんな、感じで色んな人とスタートアップについて議論を交わすことができて僕は更に、スタートアップに興味が出てきました。

 

次の記事は泰蔵さんに実際に会ってきたことを書きます!